赤身肉ステーキの焼き方4ステップ
ステーキを美味しく焼く基本は、「①冷蔵庫でゆっくり解凍」「②ドリップを拭く」「③焼く」「④アルミホイルで休ませる」の4ステップです。この順番と、それぞれの理由を知っておくだけで、家庭のフライパンでも、赤身肉をやわらかくジューシーに仕上げられます。
この記事では、アルゼンチン産牛肉などの赤身肉を扱うお肉ソムリエが、実際にお客様へお伝えしている「ドンロッシ流」の焼き方を、工程ごとに詳しくご紹介します。厚さ2cmほどのステーキを、フライパンで焼くケースを基本にしています。
<この記事の内容>
そもそも、赤身肉のステーキは何が違うの?
霜降り肉は、脂の量が多いため、多少焼きすぎてもやわらかさが残ります。一方、赤身肉は脂が少なく、肉そのものの旨みを味わう肉です。そのぶん、火を入れすぎると固くなりやすいという特徴があります。
ドンロッシが扱うアルゼンチン産牛肉は、アニマルウェルフェアに配慮して育てられ、肥育ホルモン剤や成長目的の抗生物質を使わない赤身肉です。胸焼けしにくく、肉の味がしっかり感じられるので、焼き加減はミディアムレアがいちばんおすすめです。以下の4ステップは、そのミディアムレアを、失敗なく狙うための手順です。
STEP1:冷蔵庫でゆっくり解凍する
結論:調理する前日〜2日前から、冷蔵庫に移して解凍します。
| お肉の大きさ | 解凍を始めるタイミング |
|---|---|
| 厚さ2cmほどのステーキ | 調理の1日前〜 |
| 厚さ3cmほどのステーキ(骨付き・熟成肉も) | 調理の2日前〜 |
| 1kgほどの塊肉 | 調理の2日前〜 |
なぜ冷蔵庫で解凍するの?
冷蔵庫の低い温度でゆっくり解凍すると、肉汁(ドリップ)が出にくく、旨みが逃げにくくなります。急いで解凍すると、ドリップがたくさん出て、焼いたときにパサつく原因になります。
急いでいるときは?
時間がないときは、袋に入ったまま氷水または水の中に入れて解凍します。お湯や電子レンジでの解凍は、ムラができて一部に火が入ってしまうことがあるため、おすすめしません。
ワンポイント:オリーブオイルに漬けて解凍
厚さ2cmほどのステーキなら、オリーブオイルに漬けて解凍すると、よりしっとり仕上がります。
解凍の方法は、肉の解凍方法の記事でも、くわしく紹介しています。
STEP2:ドリップを拭いて、塩をふる
結論:解凍で出た赤い水分(ドリップ)をキッチンペーパーで拭き取り、焼く直前に塩をふります。
なぜドリップを拭くの?
ドリップは、解凍したお肉から出てくる赤い水分のことです。これが残ったまま焼くと、フライパンの中で水分が出て、肉が蒸し焼きのような状態になります。すると、焼き色がつきにくくなり、臭みが気になる原因にもなります。
手順
- パックからお肉を取り出します。
- キッチンペーパーで、表・裏・側面の水分をしっかり拭き取ります。
- 焼く30分〜1時間ほど前から、お肉を常温に近づけておきます(夏場は置きすぎないようにします)。
- 焼く直前に、塩(胡椒)をふります。
※お肉に筋がある場合は、処理してから調理するか、お食事のときに取り除いてください。
STEP3:中火で、30秒ごとに裏返しながら焼く
結論:油大さじ1を入れたフライパンを、煙が出るくらいまで熱してから、中火で30秒ごとに裏返し、合計4〜5分焼きます(厚さ2cmの場合)。
用意するもの
- フライパン(厚手のものがおすすめ)
- オリーブオイル 大さじ1
- お好みで:潰したニンニク 1かけ(香りづけ)
- トング
手順
- フライパンにオリーブオイルを入れ、煙が出るくらいまでしっかり熱します。ニンニクを入れる場合は、このときに一緒に入れます。
- 火を中火にして、お肉を入れます。
- 30秒ごとに裏返しながら焼きます。
- 合計4〜5分を目安に焼き、表面がこんがりとした茶色になったら火を止めます。
焼き始めは、お肉の表面が灰色に見えますが、問題ありません。徐々に茶色い焼き色がついていきます。

なぜ30秒ごとに裏返すの?
片側だけに強い熱が入り続けるのを防ぎ、お肉全体に、ゆっくり均一に火が入りやすくなります。赤身肉は焼きすぎると固くなりやすいので、こまめに焼き色を確認しながら焼くのがコツです。
厚さによって、焼き方が変わります
| お肉の大きさ | 焼き方(フライパン・オーブン) |
|---|---|
| 厚さ2cmほど | 中火で、30秒ごとに裏返し、合計4〜5分 |
| 厚さ3cmほど | 強火で表面に焼き目をつけ、150℃のオーブンで20〜40分 |
| 1kgほどの塊肉 | 強火で表面に焼き目をつけ、150℃のオーブンで40分〜1時間 |
STEP4:アルミホイルで包んで休ませる
結論:焼き上がったお肉を、アルミホイルで包み、5分ほど休ませます。
なぜ休ませるの?
焼き上げた直後のお肉は、肉汁が中心に集まっています。すぐに切ると、その肉汁が流れ出てしまい、パサついた仕上がりになります。アルミホイルで包んで休ませることで、肉汁が落ち着き、余熱でお肉全体に、ゆっくり火が通ります。この5分が、ジューシーさを決めます。
手順
- フライパンから、お肉を取り出します。
- アルミホイルでふんわりと包みます。
- そのまま5分ほど置きます。

焼き上がりの確認と、おいしい食べ方
焼き加減の確認
焼き加減を確認するときは、お肉を半分に切って、断面を見てください。きれいなピンク色ならミディアムレアです。温度計をお持ちなら、中心温度52℃が目安になります。
食べ方
一口サイズにカットして、最初は調味料をつけず、お肉そのものの味を感じてください。そのあとは、お好みで次の調味料をどうぞ。
- 塩(レモン):さっぱり、肉の味を引き立てます。
- わさび醤油:和風で、ご飯にも合います。
- チミチュリソース:アルゼンチン流の定番ソースです。作り方はチミチュリソースの作り方をご覧ください。

よくある失敗と対策
| こんなとき | 主な原因 | 対策 |
|---|---|---|
| お肉が固くなる | 焼きすぎ | 30秒ごとに焼き色を確認し、焼き時間を短めに。休ませる時間も守る |
| 焼き色がつかない | ドリップが残っている / フライパンの温度が低い | ドリップをしっかり拭き、煙が出るくらいまで熱してから焼く |
| 切ると肉汁が流れ出る | 休ませていない | アルミホイルで包んで5分休ませる |
| 外は焦げたのに中が生 | お肉が厚い / 火が強すぎる | 3cm以上はオーブン(150℃)を併用する |
| 臭みが気になる | ドリップが残っている | 解凍後、キッチンペーパーでしっかり拭き取る |
よくある質問
Q. ステーキは何分焼けばいいですか?
A. ドンロッシの目安では、厚さ2cmのステーキを、中火で30秒ごとに裏返しながら、合計4〜5分です。3cm以上は、フライパンで焼き目をつけてから、150℃のオーブンを使います。
Q. 冷凍のまま焼いてもいいですか?
A. 冷蔵庫でしっかり解凍してから焼くことをおすすめします。表面と中で火の通りにムラが出やすく、ドリップも多く出るためです。
Q. お肉は常温に戻す必要がありますか?
A. 冷蔵庫から出して少し置き、冷たさをやわらげておくと、火が均一に入りやすくなります。ただし、夏場は置きすぎないようにしてください。
Q. 油は何を使えばいいですか?
A. ドンロッシでは、オリーブオイルをおすすめしています。香りをつけたいときは、潰したニンニクを一緒に入れます。
Q. ミディアムレアかどうか、どう見分けますか?
A. お肉を半分に切って、断面がきれいなピンク色になっていれば、ミディアムレアです。温度計なら、中心温度52℃が目安です。
Q. アルミホイルがないときは?
A. お皿に移し、上にお皿やボウルをかぶせて、保温しながら5分ほど休ませてください。ただし、アルミホイルの方が保温しやすいです。
Q. 赤身肉と霜降り肉で、焼き方は違いますか?
A. 赤身肉は脂が少ないので、焼きすぎると固くなりやすいです。焼き時間を短めにして、ミディアムレアで止めるのがおすすめです。
Q. ステーキに向いている部位は?
A. リブロース、サーロイン、ヒレ、ランプなどが人気です。ドンロッシでは、アルゼンチン産牛肉のこれらの部位を取り扱っています。
Q. 小さなお子さまや妊娠中の方が食べる場合は?
A. 小さなお子さま・ご高齢の方・妊娠中の方は、中心までしっかり火を通して、お召し上がりください。
このレシピにおすすめのお肉:アルゼンチン産牛肉リブロース
今回ご紹介した焼き方は、ドンロッシの赤身肉のために、お肉ソムリエが磨いてきた方法です。ステーキには、赤身のうまみと、ほどよい脂のバランスがよいアルゼンチン産牛肉リブロースがおすすめです。ぜひ、お試しください。

あわせて読みたい:肉の解凍方法/チミチュリソースの作り方/アルゼンチン アサード(BBQ)ってどうやるの?/牛タンの焼き方
※小さなお子さま・ご高齢の方・妊娠中の方は、中心までしっかり火を通してお召し上がりください。
